
こんにちは、GOOD TIMES INKです。
突然ですが、皆さんは「ロカビリー」という言葉をご存知ですか?
ロカビリーとタトゥーは、音楽とアートという枠を超えて、似たようなカルチャー性を持っています。
そもそもロカビリーとは? またロカビリーとタトゥーの関係性。
ロカビリーのタトゥーの魅力を、ロカビリーをこよなく愛す当店の二代目彫日出の作品とともに紹介しています。是非最後までご覧ください。
ロカビリーとは

ロカビリー(rockabilly)は1950年代にアメリカで生まれた音楽ジャンルのひとつで、ロックンロールとカントリーを融合させたスタイルのこと。
ロカビリーの特徴:
- ビートが軽快でスピード感がある
- ウッドベース(立って弾くコントラバス)をスラップ奏法で使う
- 歌声はしゃがれ声やファルセットなど個性的なものが多い
- ファッションも独特で、リーゼント、革ジャン、ペグトップパンツ、ドット柄やチェック柄の服などが象徴的
- 自然とノッてしまうような楽しさがある
有名なアーティストでいえば、“エルヴィス・プレスリー”や“ブライアン・セッツァー”などが挙げられます。

ロカビリーは音楽だけでなく、ファッションやライフスタイルも含めたカルチャーとして楽しまれており、日本でも「ローラー族」と呼ばれるファンたちが代々木公園で踊っていたことで有名です。
はじめに:ロカビリーだけじゃない
今回のブログでは「ロカビリーとタトゥー」についてフォーカスしますが、タトゥーカルチャーに影響を与えてきたのはロカビリーだけではありません。
時代ごとに音楽や若者文化が変化し、それに伴ってタトゥーの在り方やデザインにもさまざまな変化が生まれてきました。

たとえば——
- 1970年代後半〜80年代:ハードロック/ヘビーメタルの台頭
レッド・ツェッペリンやAC/DC、モトリー・クルーといったバンドが人気を博したこの時代、
スカルやドラゴン、バイカー風のタフなモチーフが好まれ、タトゥーもより大きく、力強い表現へと広がっていきました。 - 1970年代後半〜90年代:パンクロックとストリートカルチャー
セックス・ピストルズやラモーンズに象徴されるパンクは、社会や体制に対する反抗心をストレートに表現したムーブメント。
タトゥーもファッションの一部として取り入れられ、シンプルなラインワークやナックルタトゥーなど、無骨で自己流なスタイルが支持されました。 - 1990年代〜2000年代:ヒップホップとブラック&グレイの普及
アメリカ西海岸を中心に、ヒップホップとチカーノ文化が広がったこの時代、家族や信仰、コミュニティを象徴するスクリプトやポートレートタトゥーが人気に。
モノクロで写実的な「ブラックアンドグレイ」はヒップホップアーティストたちにより一気に浸透しました。

ロカビリーはこれらの中でも、特に1950年代〜60年代のアメリカで、不良文化やバイカーシーンと結びつきながらアメリカントラディショナルスタイルの広がりに影響を与えた存在です。
反骨精神やスタイルの面でパンクやハードロックと通じるところが多く、カルチャーとしてもつながりのある存在です。
メインストリームでの寿命は短かったものの、今でもコアなファンも魅了し続けるカルチャーです。
ロカビリーとタトゥーの関係性
冒頭でも述べた通りロカビリーとタトゥーには、共通するルーツと美学があります。
ロカビリーは1950年代、保守的な社会への反発から生まれた音楽とライフスタイル。
自由、反骨精神、社会のルールや常識に縛られない「自分らしさ」。それは長くアウトロー文化と結びついてきたタトゥーの世界と重なる部分が多くあります。

中でもロカビリースタイルと相性が良いのが、アメリカントラディショナルタトゥー。
ピンナップガール、スカルやダイス、ハートやスワロー(ツバメ)などのアメトラの王道モチーフは、ロカビリーカルチャーで親しまれています。
80年代以降、Stray Catsを代表とするネオロカビリーの流行と共に、ファッションやヘアスタイルと並んで「タトゥー」もカルチャーの一部として定着。
特に日本でも、ホットロッドショーやロカビリーイベントの会場では、ヴィンテージカー・音楽・タトゥーがセットで語られるようになりました。
どちらも「俺は俺」「好きなもんは好き」と貫く人たちのカルチャーと言えるでしょう。
ロカビリータトゥー作品紹介
ピンナップガール

クラシックなロカビリースタイルをそのまま落とし込んだピンナップガールのタトゥー。
バナーに大きく描かれた「ROCKABILLY」の文字が、このカルチャーへの愛をはっきりと表現しています。アメリカントラディショナルならではの太いラインとクラシックな色づかいが、良い意味で古臭い、まさにロカビリータトゥー。
リーゼントパンサータトゥー

アメリカントラディショナルの王道モチーフ“パンサー”に、ロカビリーカルチャーを注入したタトゥー。
リーゼントに赤いバンダナというスタイルが、まさにロカビリー。
古典的なパンサーモチーフに遊びを加えることで、クラシックとユーモアが共存する一枚に仕上がっています。
タトゥーとしての存在感はもちろん、ロカビリー好きならニヤリとしてしまうディテールが詰まった作品です。
ウッドベースを引く骸骨

ウッドベースをかき鳴らす骸骨。ロカビリーの世界観をそのまま切り取ったようなデザイン。
ハットにバンダナというスタイルに、アメリカントラディショナルならではのラインと色づかいで施されています。モチーフ自体はユニークながら、シックなトーンでまとめることで、大人っぽい落ち着いた印象に仕上げたタトゥーです。
「Relax Trio」タトゥー

ロカビリーバンド「Relax Trio」をそのまま肌に刻んだ一枚。
ウッドベース、ドラム、ギター、3人のメンバーの特徴をそれぞれしっかり描き分けつつ、ロゴの勢いと合わせてライブ感のある構図に仕上げています。
ロカビリータトゥーの魅力は、モチーフのかっこよさはもちろん、“音”や“スタイル”をそのまま肌で表現できるところ。
自分の好きなバンドやミュージシャンを肌に刻むのは、やはり特別なものになりますよね。
オーダーのポイント
ロカビリータトゥーを入れたいけど、どんなオーダーをしたら良いかわからない。そんなあなたに当店でのオーダーのポイントをお教えします!
まず、ピンナップガールやダイス、スカル、スワローといったアメトラの王道モチーフは間違いなくカッコよく決まります。
逆にホットロッドカーやレコード、マイクなど、音楽・ファッション・車などのカルチャーを反映したデザインも個性が出てあなただけのタトゥーに仕上がります。
「ロカビリーが好き」という気持ちを、あなたらしい形で表現できるのがロカビリータトゥーの醍醐味です。

オーダーの際は、ざっくりとしたイメージや好きなモチーフだけでもOK。
「こういう雰囲気が好き」「昔のバンドのアルバムジャケットみたいな感じ」など、感覚的な相談から形にしていくこともできます。
なんなら、アーティストに完全お任せで丸投げしちゃうのもアリ。
GOOD TIMES INKとロカビリー

当スタジオにも、ロカビリーの空気はそこかしこに漂っています。
世界各国から集めたヴィンテージ家具・特注家具と、ロカビリーな音楽の溢れた空間で、施術だけでない素敵なタトゥー体験を提供しています。
そんなスタジオでロカビリータトゥーを彫るのは、きっと特別な体験になるはずです。
まとめ
ロカビリーも、タトゥーも、どちらも“生き方”を大事にするカルチャー。
音楽でも、服でも、肌の上でも、「自分はこれが好き」と胸を張って表現できるのは、やっぱりかっこいいですね。
ノリがいいだけじゃない、深くて、芯のあるロカビリータトゥー。
気になった方はぜひお気軽にお問い合わせお待ちしております!