奈良 彫忠さん来たる 

奈良 彫忠さん来たる 

GOOD TIMES INK編集部
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1月23日の午後、スタジオの扉が開き、「突然すみません!」

スキンヘッドの頭と顔に刺青の入った、スーツ姿の強面の男が大きな体の半分ぐらい の箱を持って立っていました。

「おお、忠くん、久しぶり!」と二代目

「お祝い持ってきました。」

箱を床に置いて、開きました。

箱の中身に興味津々で、僕と二代目が入り口へ寄って行きました。

彫忠さんが、箱の中から立派な約60cmの黒と金のダルマを取り出し、

「開店祝いです。」

こんな大きい実物のダルマを見るのが初めて。

表に「二代目彫日出」と大きく金の文字で書かれて、その横に「一念不動」、「百尺竿頭」、

裏に「一言芳恩」、「初代彫京分家」と大きな金の文字で「彫忠」。

二代目が兄弟のように仲の良い奈良の彫師です。

彫忠さんが、二代目とGood Times Inkのために選んだ言葉を説明してくれました。

素敵な言葉で感動しました。

それから、3人でワイワイと色々話をしていているうちに、

「ダルマってまず片目を入れるよね。右目? 左目?」

なんでも調べたがる僕が、インターネットを開いたところ、ダルマに願いを掛けてから、左目を黒の墨で描いて、願いが叶った時に、右目を入れると分かりました。

「せっかくだから、今から塗りましょう」と言って、文房具屋さんに行って、筆を買いました。

それから、僕と二代目がダルマさんにお願いを掛けて、左目を描き入れました。

格好よくできて、みんなで喜んでましたが、

突然、不安が襲う

 

日本でよくある縁起物を吉日にするってダルマの目を入れることにも適応するのかな。

ドキドキ

「これに大安とか関係あるかな」思わず、口に出してしまいました。

言った瞬間、「マズイ」と思いました。

描き終わっているので、こんなことは言っていけない。

ワイワイの雰囲気が急に静かになった。

コンピューターに戻って、さっき見てたページをスクロールダウンして、やっぱり続きがあった。

「いつ目を描くか」のところがありました。

読むと「大安」もしくは「先勝」が吉。

やっぱり…

このページを最後まで読めばよかったのに…

なんで外人の僕がこんなことを気づくのだろう。

気づいても、後で黙って調べたらよかったのに…

忠さんに悪いことしてしまった〜

 

因みに、今日ってなんの日かな。

落ち込んだ気持ちで、「六曜」をググって、カレンダーと照らし合わせて、

「今日は大安だ!」思わず、叫んだ。

 

よかった!よかった!

 

これで、僕と二代目が願ったスタジオの成功 がきっと叶います。

彫忠さん。超格好 いいダルマさん、 ありがとうございました。

和彫りスペースの特等席に飾ります。

皆様、遊びに来る時、ダルマさんをチェックしてください。

 

ジャック アマノ


GOOD TIMES INK編集部

執筆 GOOD TIMES INK編集部

GOOD TIMES INKは、大阪・アメ村にあるオープンショップ型式のタトゥースタジオです。

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